技術にっき

気になる技術について呟いてます

エッジコンピューティング備忘録

最近こんなプレスリリースを見つけました。

ディープラーニングの画像解析を小型エッジコンピュータで実現する Vieurekaカメラの新機種 VRK-C301を提供開始」
Panasonic プレスリリース

この記事ではカメラ内臓のCPUによるAIによる画像解析を行い、その解析結果をクラウドへ送ることでエッジコンピューティングを実現するサービスについて紹介されています。
カメラで行われる画像解析は、人物属性の推定や動作検出、製造ラインでの不良品検出などに活用されるようです。

画像解析自体は珍しくありませんが、このサービスの特徴はカメラ側で画像処理を行っていることです。
このように、クラウドのデータセンターでデータ処理するのではなく、ユーザーや端末の近くで処理する技法をエッジコンピューティングといいます。


では、エッジコンピューティングだと何が良いのでしょうか?
今回はエッジコンピューティングの特徴と今後についてお話いたします。


エッジコンピューティングとは

エッジコンピューティングとはクラウドコンピューティングと比較して、よりユーザー側に近い位置でデータ処理を行う方法のことをいいます。
ここでのエッジとは、例えばユーザーが利用しているモバイル端末や、場所的に近い位置にあるサーバーなどが挙げられます。

エッジコンピューティングには、大別して4つのメリット2つのデメリットがあります。


エッジコンピューティングのメリット

エッジコンピューティングには次のメリットがあります。

  ① 通信量低減による通信コストの削減
  ② 負荷分散及びトラフィックの混雑解消
  ③ 低遅延処理
  ④ エッジ処理による機密情報保護

エッジコンピューティングのデメリット

エッジコンピューティングのデメリットは次の通りです。

  ① 導入・運用コストの高さ
  ② エッジ処理後のデータ復元性

エッジコンピューティングの今後

上記の特徴から、エッジコンピューティングは大量のデータが扱われる映像処理工場データ処理への活用に期待されています。
今後はデメリットである導入・運用コストの高さを改善するために、オンライン上でエッジを管理できるプラットフォームが重要になっていくと私は考えています。

プラットフォームには、冒頭で紹介した Vieureka PF(Panasonic や RaspberryPi に特化した Actcast(Idein) などがあり、今後も増えていくことが予想されます。


最後に

今回は、エッジコンピューティングについて紹介しました。
クラウドの欠点である通信距離に起因する反応速度の遅さ大量データ通信によるコストの高さを改善できるエッジコンピューティングは、 より大量のデータを扱うことになるIoT社会には欠かせない技術です。
今後はプラットフォームの充実によるエッジコンピューティング技術の進展、
さらには発展したIoT社会の実現に期待しています。




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新しい iPad Pro と AR

Apple が2020年3月18日に新しい iPad Pro を発表しました。
参考:apple プレスリリース

新しい iPad Pro には LiDARが搭載されており、ARアプリへの活用が期待されています。

今回は iPad Pro に搭載される LiDAR についてお話しするとともに
ARとの関係についてご紹介いたします。

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Photo by Apple

iPad Pro が LiDARによって実現できること

新しい iPad Pro は新機能として LiDAR を搭載しています。
LiDAR は周囲の詳細な状況の把握を可能とします。

appleのサイトには
「LiDARスキャナは、最大5メートル先の周辺の対象物までの距離を計測」と記載があり
LiDAR によって周囲の対象物の距離を測り、カメラと組み合わせて処理することで
端末の前の状況を詳細に把握することができます。

LiDAR は現実空間の認識が重要であるARアプリへ活用が特に期待されています。

LiDAR とは

LiDARは Light Detection and Ranging(光検出と測距) の略で
その名の通り光を用いて周囲の対象との距離を測定する方法です。
自動運転などで有名な技術ですが、周辺の詳細な3Dマップを得られることが特徴です。

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Mike1024 - Drawn and animated by Mike1024, パブリック・ドメイン,
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=3688414による
新しいiPad Pro では LiDARの距離計測方法のひとつである ToF(Time of Flight)
用いられています。
ToF は照射した光が返ってくるまでの光飛行時間を利用して距離を算出します。

これらの仕組みにより LiDAR は周囲の対象を認識しています。

LiDAR と AR

前述のように、周辺の3Dマップを得られる LiDAR はAR(拡張現実)と相性のよい技術といえます。

リアリティをもったARの実現には、現実空間の把握は非常に重要です。

 例えば、「机の3Dモデル」を床に置きたいとき
 例えば、棚の後ろにいる「敵モンスター」を表現したいとき

これらの場合に、床や棚といった現実空間の把握は必須といえます。

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今まではカメラで取得した画像を処理することで空間認識を行っていましたが
複数の画像を必要とするため時間がかかっていました。
この空間把握は LiDAR を用いることでより早く把握できるようになっています。

また、拡張現実技術の API である ARKit の最新版 は LiDARに対応しており
オクルージョンモーションキャプチャなどの更なる進化が期待されます。

最後に

今回は iPad Pro に新しく搭載される LiDARについてお話しました。
空間把握が得意な LiDAR はARにとって相性の良い技術であることがわかりました。
LiDAR 搭載端末を用いた AR 技術の発展に期待しています。

また、LiDAR 搭載の iPad Pro を発表した apple にも注目です。
眼鏡型の ARデバイスに関する特許も出されており、今後も目が離せません。




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docomoの5G対応ソリューションとAR

NTTドコモが2020年3月18日に発表した 5Gに対応した22のソリューションのうち
ARに関連した3つのソリューションについて調べてみました。

「5G」に対応した22のソリューション

docomoの公式ページでは下記のように紹介されています。

ドコモでは、幅広いパートナーとともに新たな利用シーンの 創出に向けた取り組みとして、2018年2月より 「ドコモ5GオープンパートナープログラムTM」を提供しており、 これまでのパートナーとの協創を通じて300を超える 5G活用モデルの実証に取り組んでまいりました。
今回「5G」サービスの提供開始にあわせて、 まずは産業の高度化、街づくり、働き方改革などの 社会課題の解決につながるソリューションを中心に提供いたします。

参考:docomo 報道発表資料

各ソリューションについては上記URLからご覧いただけます。

ARに関連したソリューション

ARに関連していると私が考えるソリューションは以下の3つです。

 1. 遠隔作業支援ソリューション「AceReal® for docomo
 2. 「ARを用いた遠隔コミュニケーションシステム」
 3. 「Free View Point Tube」

以下、各ソリューションについて内容を記載します。

1.遠隔作業支援ソリューション「AceReal® for docomo

ARスマートグラスを用いてオフィスから作業現場をリアルタイムで
遠隔支援するソリューション
パートナー企業はサン電子株式会社で提供予定は2020年5月下旬以降

防塵・防滴、ヘルメット対応、40℃の高温環境でも動作が実証された
スマートグラス「AceReal One」は厳しい現場環境下でも利用できるため
様々な現場での活用が考えられそうです。

このソリューションにより、現場移動が必要なくなることによるコスト削減
単独での現場作業における作業品質の向上が期待されます。

参考:AceReal® for docomo

2.「ARを用いた遠隔コミュニケーションシステム」

ARで再現された4K高精細CG映像を教材として使用して、
遠隔地から現場にいる複数人とのコミュニケーションを実現するシステム
パートナー企業は凸版印刷株式会社で提供予定は2020年5月下旬以降

高精細な映像を用いることで、紙面上だけでは理解するのが難しい
複雑な構造や動きの理解に役立ちそうです。
また、近くに先生やガイドがいなくてもやり取りができるため、
ロケーションによる人材不足への対策にもなるとのことです。

参考:ARを用いた遠隔コミュニケーションシステム

3.「Free View Point Tube」

WebやさまざまなXRデバイスを用いて、人の動きを自由視点で視聴できる
次世代ストリーミングソリューション
パートナー企業は株式会社クレッセントで提供予定は2020年5月下旬以降

リアルな人間とその動きを3Dスキャン撮影してデジタル化できることから、
動作の研究ができたり、リアリティのある体験が得られそうです。
スマホ、XRデバイスなどで視聴可能とあり、多数の端末への対応が期待されます。

参考:Free View Point Tube

最後に

今回、docomoが発表した5G対応ソリューションを調べてみました。
ARに関連したソリューションでは、遠隔作業支援や3DCGを活用したものがありました。
これらのソリューションはリアルタイム性や映像の解像度が重要であり、
5Gはそれらの品質を向上させることができます。

今後も、5Gを活かしたさらなるコンテンツの出現に期待したいと思います。




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IoT システム技術検定 基礎 の備忘録

IoT システム技術検定の勉強内容まとめ

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Photo by Green Chameleon on Unsplash

IoT システム技術者検定試験 基礎を受験・合格したので、
試験の概要・勉強した内容についてお話します。

IoT システム技術者検定試験とは

IoT システム構築に関係する技術者の対応力向上を目的とした試験です。

認定は基礎・中級・上級に分かれており、
基礎では "IoT に関する基礎知識を保持していること" が求められます。

参考:IoT システム技術者検定 HP

勉強内容まとめ

試験主催の MCPC (モバイルコンピューティング推進コンソーシアム)が監修している
テキストを1か月ぐらいかけて読むことで勉強しました。

参考:公式テキスト

以下、出題分野とキーワードについて学んだことを記載します。

1.IoTの概要

 ① IoT・人工知能・BigData の関係
 ② IoTシステムの要素(サーバー・ゲートウェイ・デバイス
 ③ クラウドコンピューティングSaaS, PaaS, IaaS, HaaS, BaaS)
 ④ エッジコンピューティング
 ⑤ 第4次産業革命と各国の取り組み
 ⑥ シェアリング
 ⑦ テレマティクス保険
 ⑧ ブロックチェーン

2.IoTデバイス

 ① センサ(環境・運動・位置・画像)
 ② コンピュータビジョン
 ③ MEMS
 ④ エネルギーハーベスティング(光・熱・振動・電波)
 ⑤ ロボットの技術要素(知能&制御・センサ・駆動)
 ⑥ 産業用ロボット
 ⑦ オートノマスカー
 ⑧ ドローン
 

3.IoTの通信方式

 ① 無線LAN
 ② WiFi
 ③ BluetoothとBLE
 ④ RFID
 ⑤ NFC
 ⑥ Wi-SUN
 ⑦ IrDA
 ⑧ エネルギー管理システム(HEMS, BEMS, FEMS, CEMS)
 ⑨ セルラー
 ⑩ VoLTE
 ⑪ LPWA(LoRaWAN, Sigfox, LTE Cat.1, LTE Cat.M1, NB-IoT 等)
 ⑪ 電波特性
 ⑫ IoTプロトコル(HTTP, CoAP, MQTT)

4.モバイル環境

 ① スマートフォン
 ② ウェアラブルバイス
 ③ 地理情報システム(GIS
 ④ 位置推定(無線LAN, ビーコン, 可視光, 歩行者自立航法, IMES)
 ⑤ ダイナミックマップ

5.データ分析

 ① ビジネスインテリジェンス
 ② PPDAC
 ③ イシューツリー
 ④ 基礎統計量
 ⑤ 相関分析
 ⑥ 回帰分析
 ⑦ 機械学習
 ⑧ 深層学習

6.セキュリティ

 ① リスク対処法のフレームワーク
 ② 情報セキュリティの分類・3要件
 ③ ファイアウォール
 ④ VPN
 ⑤ IoTデバイス特有のセキュリティ対策
 ⑥ デバイス管理ツール(MDM, MAM, MCM)
 ⑦ 対タンパー性
 ⑧ ハートビート
 ⑨ 著作権
 ⑩ プライバシー保護
 ⑪ 匿名化技術
 ⑫ 暗号化

7.IoTをとりまく環境

 ① IoTサービスの階層
 ② IoTプラットフォーム
 ③ IoT標準化



以上が、私が知っておくべきだと考える概要とキーワードです。
活用していただけるよ幸いです。

まとめ

今回、IoT システム技術者試験の概要・勉強した内容をご紹介しました。
IoTシステムの概要及び全容をつかむ良いきっかけとなりました。
今後は中級取得を目指して、さらにIoTシステムについて知識を深めていきます。




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ARCoreの検出平面を非表示にする

ARCore の検出平面を非表示にしたい!

検出平面の表示 / 非表示

Google が開発した SDK である ARCore で
検出した面を可視化した「検出平面」を非表示にする方法を調べてみました。

今回は ARCore のサンプルシーンである HelloAR を題材に
Unityを用いたARアプリ開発における
この問題の解決方法の一つを紹介します。

Unity バージョン:Unity 2019.2.5f1


検出平面を非表示にする方法

あるイベントが発生したときに
検出平面を非表示にする方法は次の2つが考えられます。

  • イベント発生時に、検出平面の Prefab(設計書)を変更する
  • イベント発生時に、検出平面のインスタンスを非表示にする

今回は後者の方法を紹介します。

検出平面のインスタンスを非表示にする方法

この方法では、以下の2つの手順で検出平面を非表示にします。

1.シーン中に存在する検出平面のインスタンスを非表示にする
2.新たに生成される検出平面を非表示にする

以降で各手順について説明します。

1.シーン中に存在する検出平面のインスタンスを非表示にする

前段階で検出平面のPrefabに "Plane" という Tag を設定しておき
イベント発生時に Tag から検出平面のインスタンスを探して非表示にします。

検出平面の Prefab に "Plane" という Tag を設定する

まず、検出平面の管理を行っている(インスタンスを生成している)GameObject を
探します。
(HelloAR の場合は Plane Generator)


次に GameObject にアタッチされている Prefab を Inspector 上でダブルクリックします。
この Prefab が検出平面の設計書です。
(HelloAR の場合は DetectedPlaneVisualizer)

検出平面の Prefab の Tag から Add tag... を選択し


"Plane" を Tag に作成して


"Plane" Tag を Prefab に設定します。


これで前段階は完了です。

イベント発生時に検出平面のインスタンスを非表示にする

まず、検出平面を非表示にしたいイベントが書かれているスクリプトを開きます。
(HelloAR で、あるイベント="画面タッチ"と考えた場合は HelloARController.cs)

次に、スクリプトのクラスの中で下記のメソッドを宣言します。

// HelloARController.cs

public void VisualizePlanes(bool showPlanes)
{
  foreach (GameObject plane in GameObject.FindGameObjectsWithTag("Plane"))
  {
      Renderer r = plane.GetComponent<Renderer>();
      DetectedPlaneVisualizer t = plane.GetComponent<DetectedPlaneVisualizer>();
      r.enabled = showPlanes;
      t.enabled = showPlanes;
  }
}


スクリプト中のイベント発生時処理が書かれている部分に次の一文を追加することで
"Plane" Tag がついたシーン中のインスタンス(検出平面)を非表示にできます。
(HelloAR で、あるイベント="画面タッチ"と考えた場合は HelloARController.cs)
※非表示にした検出平面は見えなくなるだけで、追跡はし続けます。

// HelloARController.cs

VisualizePlanes(false);


以上により、
イベント発生時にシーン中に存在する検出平面のインスタンス
非表示にすることができました。

しかし、新たに検出した平面は表示されてしまいます。
この問題を解決するために、次の手順を実施します。

2.新たに生成される検出平面を非表示にする

イベント発生に関するフラグを作成して、あらたな検出平面のインスタンス生成時に
フラグを参照することで検出平面を非表示にします。

イベント発生に関するフラグを作成する

まず、検出平面を非表示にするときのイベントが書かれているスクリプトを開きます。
次に、スクリプトのクラスの中で下記の変数を宣言・初期化します。

// HelloARController.cs

public bool visualizePlanesFlag1 = true;


※getter(), setter() の利用をおすすめします。

次に、この変数をイベント発生と関連させます。
手順1で宣言したメソッドを次のように書き変えます。

// HelloARController.cs

public void VisualizePlanes(bool showPlanes)
{
  foreach (GameObject plane in GameObject.FindGameObjectsWithTag("Plane"))
  {
      Renderer r = plane.GetComponent<Renderer>();
      DetectedPlaneVisualizer t = plane.GetComponent<DetectedPlaneVisualizer>();
      r.enabled = showPlanes;
      t.enabled = showPlanes;
  }
  visualizePlanesFlag = showPlanes;
}


これによりイベント発生に関するフラグを作成することができました。

フラグを参照して新たに生成される検出平面を非表示にする

まず、検出平面の Prefab にアタッチされている
検出平面を可視化させるためのスクリプトを開きます。
(HelloAR の場合は DetectedPlaneVisualizer.cs)

次に、スクリプトのクラスの中で下記の変数を宣言・初期化します。

// DetectedPlaneVisualizer.cs

public bool visualizePlanesFlag2 = true;


また、スクリプト中の Awake() メソッドを次のように書き変えます。

// DetectedPlaneVisualizer.cs

public void Awake()
{
  m_Mesh = GetComponent<MeshFilter>().mesh;
  m_MeshRenderer = GetComponent<UnityEngine.MeshRenderer>();

  GameObject obj = GameObject.Find("HelloAR Controller");
  HelloAR.HelloARController script = obj.GetComponent<HelloAR.HelloARController>();
  visualizePlanesFlag2 = script.visualizePlanesFlag1;
}


最後に、Update() メソッドを次のように書き変えます。

// DetectedPlaneVisualizer.cs

public void Update()
        {
            if (m_DetectedPlane == null)
            {
                return;
            }
            else if (m_DetectedPlane.SubsumedBy != null)
            {
                Destroy(gameObject);
                return;
            }
            else if (m_DetectedPlane.TrackingState != TrackingState.Tracking)
            {
                 m_MeshRenderer.enabled = false;
                 return;
            }

            if (visualizePlanesFlag2 == false)
            {
                m_MeshRenderer.enabled = false;
            }
            else
            {
                m_MeshRenderer.enabled = true;
            }

            _UpdateMeshIfNeeded();
        }


以上により、
イベント発生以降で新たに生成される検出平面を非表示にすることができました。

まとめ

今回紹介した手順1と手順2の方法によって、イベント発生以降の検出平面を
非表示にすることができました。
これにより、外観を阻害することなく AR 体験を提供できます。
参考になれば幸いです。

参考:How to stop Plane Detection in ARCORE v1.2.0
  【Unity】他のスクリプトファイルのメソッド(関数)を実行する方法


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東京ゲームショウ2019でVR・ARを体験!

東京ゲームショウ2019に参加してきました!

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筆者は一般公開日の初日である9/14(土)に参加し
ゲームの発表やVR、ARなどの展示を観覧してきました。

体験した一部の展示について、感想を書いていきます。

東京ゲームショウ2019 とは

東京ゲームショウTGS)は毎年9,10月に開催される
コンピュータエンターテイメントの総合展示会です。

今年も例年と同様に千葉の幕張メッセにて、

 ビジネスデイ:9/12~13 10:00~17:00
 一般公開日 :9/14~15 10:00~17:00

の日程で開催されました。

観覧展示

VR/ARコーナーの展示を中心に観覧してきました。

  • Vuzix Blade
  • Gatebox
  • Tactsuit
  • Virtual Cast

各展示の感想を書いていきます。

Vuzix Blade

Vuzix Blade は、右目側のみがディスプレイのスマートグラスです。
操作はグラスの右側にあるタッチパッドを使います。

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引用:Vuzix Blade 公式サイト

展示では、頭の向きで映像中の恐竜に照準を合わせて
タッチパッドで弾を撃つシューティングゲームが体験できました。


グラスの映像は会場内でもしっかり見ることができ
眼鏡をつけていても使えるのは魅力的でした。

また、見た目がコンパクトであるにもかかわらず、 3DoFである点も良かったです。

しかし、解像度の低さ(480×480) と 視野角の狭さ(19度)
3DoFのトラッキング範囲が狭いこと が気になる点として感じました。

Vuzix Bladeは90,000円(税別)で2019年9月現在、発売中です。

参考:Vuzix Blade 公式サイト

Gatebox

Gatebox は、好きなキャラクターと暮らせるキャラクター召喚装置です。

円筒の装置の中に、キャラクターが浮かび上がるような形で表示されていました。

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展示においては、逢妻ヒカリというキャラクターと会話することができました。

いくつかのキーワードを話しかけることで応答してくれる
スマートスピーカーのような形式でした。


好きなキャラクターがいつでもそばにいて
話ができると癒しがもらえそうですね。

発売時にどのような機能が搭載されているのかが非常に楽しみです。

こちらは2019年10月11日から販売開始予定で、価格は150,000円(税別)
逢妻ヒカリとの生活には、別途共同生活費月額1,500円が必要です。

参考:Gatebox 公式サイト

Tactsuit

Tactsuitは、ベストや腕・足・頭に付けた装置から
振動による触覚フィードバックを利用者に与える装置です。

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展示では、腕とベストのTactsuitを装着した状態で
VRの第三者視点シューティングゲームを遊ぶことができました。


相手に撃たれた際にベストが振動したり
射撃した際に腕の装置が振動したりすることで
よりVR体験の質が高まっていました。

視覚・聴覚によるVR体験は普及してきましたが
今後は触覚によるVR体験も期待できそうです。


参考:Tactsuit 公式サイト

Virtual Cast

Virtual Cast は、VR空間でキャラクターに変身して
放送やコミュニケーションができるサービスです。

VR対応PCとVR端末があれば
だれでもキャラクターに変身することができます。

展示では、ボーカロイドや「INSIDE」、「GEMS COMPANY」のキャラクターと
写真が撮影できる「バーチャル写真館」を実施していました。


筆者も撮影を体験し、現実の自分自身の体がVR空間上に入ったような形で
写真が撮ることができて驚きました。

3Dのキャラクターと腕を組んでいるような状態でも撮影することができました。


参考:Virtual Cast 公式サイト

まとめ

今回は東京ゲームショウ2019に参加して、主にVR/ARコーナーを観覧してきました。

VRやARといった技術は実際に体験しなければわからないことも多く
非常に良い経験となりました。

いち消費者として技術の発展に期待するとともに
今後もVR・AR技術の情報のキャッチアップを続けていきたいと思います。

最近のARグラスをまとめてみた

AR(Augmented Reality;拡張現実感)という技術を実現するための一つの手段として、 頭にディスプレイを装着する HMD(Head Mount Display)があります。

HMD の中でも、現実空間を認識するとともに、頭の傾き・位置を追跡する AR の HMD を本記事では ARグラスと呼びます。

今回は最近の ARグラスについてまとめてみました。
 ※自分用のメモを兼ねているので、ご参考程度にご覧ください。

ARとは

AR の定義は『ARの教科書』において次のように示されています。

最も広く受け入れられているARの定義は1997年のAzuma氏によって書かれた
総説論文にて提案されたものである. Azumaによると,ARは次の三つの特徴
を備えていなくてはならない[Azuma 1997].

  • 現実と仮想の組み合わせである
  • 実時間で動作する応答性を備えている
  • 三次元的に整合が取れているものである

    出典元:
    Dieter Schmalstieg, Tobias Höllerer(2018). 『ARの教科書』. マイナビ出版.
    Azuma, R. T. (1997). A survey of augmented reality. Presence: Teleoperators & Virtual Environments, 6(4), 355-385.


ゴーグルやモバイル端末を通して、CG の映像を重畳した現実世界を見る技術もAR の一種です。今回の ARグラスでは、HMD を用いて視覚情報を拡張しています。

身近なARといえば、某位置情報ゲーム や 某地図マップアプリ の案内でしょうか。

まとめた理由

VRやARのHMDの情報は散見しますが、「現実空間を認識して頭の傾き・位置を追跡できるHMDは結局どれだ?」と考え、メモ兼情報共有としてまとめました。

ARグラス

今回まとめたARグラスは次の3つです。

それぞれの製造元、発売日、価格、特徴についてまとめます。

Hololens

  • 製造元
     Microsoft
  • 発売日
     2016年12月 (Hololens)
     2019年09月?(Hololens2)
  • 価格
     $3,000(Hololens)
     $3,500(Hololens2)
  • 特徴
    ーHololens2ー
    ハンドトラッキング(両手完全連動モデル・直接操作)、アイトラッキング音声認識、立体音響、 空間マッピング、センサ・本体・ディスプレイ一体型、フリップアップ(ディスプレイを上に跳ね上げられる)、眼鏡装着可

参考元:Microsoft 公式サイト

Magic Leap One

  • 製造元
     Magic Leap
  • 発売日
     2018年8月(米国の一部のみで販売)
  • 価格
     $2,295
  • 特徴
    6DoFコントローラ、音声認識、立体音響、個別のディスプレイ・本体・コントローラ

参考元:Magic Leap 公式サイト

Nreal Light

  • 製造元
     Nreal Ltd.
  • 発売日
     2019年09月(開発者向け)
     2020年初頭(消費者向け)
  • 価格
     $1,199(開発者向け)
     $ 499(消費者向け)
  • 特徴
    3DoFコントローラ、画像によるポジショントラッキング、個別のディスプレイ・本体・コントローラ、眼鏡に近い外観

参考元:Nreal 公式サイト

まとめ

今回は3つのARグラスについてまとめました。
これら以外にも、Kickstarterなどで新しいARグラスが発表されています。
今後もAR業界が盛り上がり発展していくことで、 日常の中でARグラスが活用される未来が近づくことを楽しみにしています。