技術にっき

気になる技術について呟いてます

Windows Terminal 1.0 の話

Microsoft が 開発者向け製品 Windows Terminal 1.0 のリリースを Build 2020 で発表しました。
※ Build 2020:Microsoft が開催する開発者向けカンファレンス。2020年はオンラインイベントとして5月19日(現地時間)に開催された。

devblogs.microsoft.com

Windows Terminal はオープンソースで、Microsoft Store または GitHub でダウンロードできます。


Windows Terminal はダウンロードページで以下の様に紹介されています。

Windows ターミナルは、コマンド プロンプト、PowerShell、WSL などのコマンドライン ツールおよびシェルのユーザーのための、高速、効率的、強力な、生産性を向上させる最新のターミナル アプリケーションです。

引用:Microsoft Store

※ WSL (Windows Subsystem for Linux):Windows10 で Linux を利用する仕組み。

上記の様に、複数のシェルを扱うことが可能で、タブで切り替えたり、画面を複数のペイン(枠、領域)に分割することが可能です。
また、GPUを使用したテキストレンダリングや、プロファイル設定によってカスタマイズ可能なことなどが特徴とされています。


Microsoft Storeでは バージョン 1.0.1401.0 がリリース中(2020/5/24 現在)。
Windows10 のバージョンは1903以降が要求されます。

Windows で複数のシェルを扱う機会が多い方は、触れてみてはいかがでしょうか。




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Apple が NextVR を買収した話

AppleVR 向けのストリーミング配信プラットフォームを運営するスタートアップ企業の NextVR を買収しました。
NextVR を買収することで、AppleVR コンテンツ配信の技術・ノウハウを手に入れることになるでしょう。
参考:Bloomberg の記事

Apple は近年、AR アプリケーション開発用の API である ARKit を配信したり、LiDAR を搭載した iPad Pro を販売したりと拡張現実 (AR) 技術に注力しているよう見られます。
また、AR・VR ヘッドセットの開発も噂されています。
今回の買収をきっかけとして、Apple は AR や VR により注力していくが予想されます。

Facebook Oculusヘッドセット、MicrosoftHololens のように、ビックテック企業が扱う HMD は度々 AR / VR 業界に大きな影響を与えています。
Apple が今後 HMD を開発していくことになると、業界にさらなる発展が訪れそうですね。




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スマホで現実をコピー&ペーストするソフトウェア

先日、Twitter で話題になった AR ソフトウェアのお話です。
現実空間のオブジェクトを PC の Photoshop へコピー&ペーストできるとのこと。



こちらのソフトウェア「AR Cut & Paste」は開発者の Cyril Diagne さんが開発しており、スマホを通して検出した現実空間のオブジェクトを Photoshop に張り付けることができます。

現実空間の物体の検出と背景の除去には、BASNet(Qin et al, CVPR 2019)というモデルを使っているそうです。


コードや使い方については GitHub で公開されており、ダウンロードして利用することが可能です。
参考:GitHub

このソフトウェアを利用することで今まで行っていた、写真撮影・画像送信・トリミング・ペーストといった作業の負担が軽減できそうです。
また、現実空間のオブジェクトの画像を PC へ手軽に取り込めることが特徴だと感じました。

今回お話ししたソフトウェアは、現実空間のオブジェクトを画像としてPCへ取り込み、張り付けをすることができるソフトウェアでしたが、
3Dデータとして気軽にPCへ取り込めるソフトウェアが出てくると面白そうですね。




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iPhone や iPad で開発できるアプリの話

プログラミング教育の必修化が今年度から始まるように、今後 プログラミング開発の知識や経験は重要なものになると考えられます。
プログラミングはほとんどの場合 PC を使って行われますが、最近は PC 離れが進んでおり、学生の多くは PC を持たずタブレットを所持していることが多いと感じています。

PCよりもタブレットを使う人が多くなっている中、プログラミング開発の基礎をタブレットで学べるといいなと思ったことがあります。
タブレットで開発する方法の一つとして、遠隔でPC操作して開発するという方法もありますが、PCを所持している必要があります。


そんななか、iPhoneiPad 上で使えるターミナルアプリが紹介されている記事を見つけました。
無料でiPhoneやiPad上でコマンドやプログラムを実行できるターミナルアプリ「a-shell」 - GIGAZINE

a-shell 公式サイト
https://holzschu.github.io/a-Shell_iOS/


このターミナルアプリ「a-Shell」では iOS 13.0 以降をインストールした Appleバイスで次のことができます。
 1.Python, C, C++などのプログラミング言語を用いたプログラムの編集、実行
 2.ping, nslookup 等のコマンドの実行

また、テキストエディタである「Vim」が付属しています。


私も iPad を使って簡単な C言語プログラムを作って試してみましたが、プログラミング開発の基礎を学ぶには十分な環境だと感じました。

このようにタブレットによる簡単な開発が可能となることで、PCを持たない学生でもプログラミングに気軽に触れることができるようになると考えます。
開発端末に縛られない開発環境の整備が今後も進んで、プログラミング開発に関する知識が広く伝わることを期待しています。




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WiFi 6E 関連の話

先日、Wi-Fi Alliance によって、Wi-Fi 6E の名前が発表されました。

www.wi-fi.org

第6世代の Wi-Fi 規格である Wi-Fi 6 の拡張(Extended)として、 6 GHz 帯の規格のことを Wi-Fi 6E としているそうです。


また、6 GHz 帯に関しては以下のような発表が最近ありました。
FCC (Federal Communications Commission; 連邦通信委員会) 6 GHz 帯の周波数帯域を無免許で利用してもよいことを承認。
www.fcc.gov
FCCとは、アメリカの通信に関する政府組織のことです。


現行のWi-Fi規格 の利用周波数帯は 2.4 GHz と 5 GHzの二つ。
これに、新たな 6 GHz 帯の周波数帯が加わることで、より高速・低遅延な通信が期待されます。
IoT の発展により、通信量が増加して従来の帯域を圧迫することが予想される現在、
新たな帯域の活用により将来の帯域圧迫、通信速度低下等が緩和されることを期待します。

しかしながら、6 GHz 帯の無免許利用が承認されたのは アメリカ内での話です。
技適関連で日本に来るのはまだ先であるため、今後の動向が期待されます。




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カーテンのスマート化!「SwitchBotカーテン」

スイッチをワイヤレスでコントロールできるようにする「SwitchBot」を開発している Wonderlabs が自宅にあるカーテンをスマート化する「SwitchBot カーテン」クラウドファンディングプロジェクトを Makuake で公開しました。

www.makuake.com
家のカーテンレールに「SwitchBot カーテン」を取り付けることで、スマホスマートスピーカーと連携して自動でカーテンを開閉できるようになるそうです。
他にも、時間を設定することで特定の時間に開閉させたり、内蔵の光センサで日光を検知してカーテンを開けることもできるとのこと。
自動でカーテンを開閉するものには電動カーテンもありますが、取り付けの簡単さ手動での開閉に対応していることで差別化をしているようです。

クラウドファンディングの状況は、2020年4月19日現在で目標金額 50 万円のところ
応援購入総額はおよそ 1,958 万円となっており、6月17日まで58日を残して大幅に目標金額を達成しています。

私は SwitchBot シリーズの製品を自宅のエアコンや照明に適用しており、Alexa 経由で一括でコントロールできるようにしています。
体を動かしてボタンを押すという面倒な動作がなくなるだけで、快適な生活を過ごすことができおり、今回の「SwitchBot カーテン」も購入を検討しています。

コロナウイルスの影響で在宅勤務が常態化しているここ最近、より快適な作業のために、家の環境にお金を使っている方も多いかと思います。
「SwitchBot カーテン」に限らず、家財のスマート化により日々の生活環境の改善を考えてみるのも良いのかもしれません。




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Bluetooth Low Energy (Bluetooth LE) の話

最近、世界中で新型コロナウイルス(COVID-19)が問題となっています。
今回は、この問題に対する AppleGoogle の取り組みと
活用されている技術 Bluetooth Low Energy についてお話します。


新型コロナウイルスは飛沫や接触により感染が広がる可能性があるといわれています。
また、感染に自覚がないまま他者と接すると、さらなる感染を招く可能性があります。

そんな中、 AppleGoogle が "感染者と今まで接触したことがあるかどうか" がわかる
システムを共同で開発していると発表しました。


Since COVID-19 can be transmitted through close proximity to affected individuals, public health officials have identified contact tracing as a valuable tool to help contain its spread.
A number of leading public health authorities, universities, and NGOs around the world have been doing important work to develop opt-in contact tracing technology.
To further this cause, Apple and Google will be launching a comprehensive solution that includes application programming interfaces (APIs) and operating system-level technology to assist in enabling contact tracing.

引用:Apple and Google partner on COVID-19 contact tracing technology
 Apple Newsroom
 Google Company Announcements


この発表では、ユーザーのプライバシーに配慮しながら追跡を可能とする、
Bluetooth Low Energy (以下 Bluetooth LE) を活用したシステムを実装する
といわれています。


Bluetoothという言葉は耳にすることが多いですが、Bluetooth LE は馴染みがないかもしれません。
今回は BluetoothBluetooth LE について、さらに Bluetooth LE の適用について簡単にお話します。


Bluetooth とは

Bluetooth は 2.4 GHz 帯の無線周波数を利用した近距離無線通信規格です。
利用するための免許が不要な2.4 GHz 帯を利用していることから、手軽に利用できます。
例えば、無線イヤホンとスマートフォン、PCと無線マウス等の接続をワイヤレスに Bluetooth で行うことができます。


Bluetooth LE とは

Bluetooth LE は Low Energy と名前につくように、低消費電力での利用を目的として
作られた新しい規格です。(Bluetooth 4.x, 5)
従来のBluetoothBluetooth ~3.0) とは互換性がありません。
Bluetooth と比較した際の Bluetooth LE の特徴は次の4つです。

  ① 消費電力が少ない
  ② 同時接続デバイス数が多い(仕様上無限)
  ③ 電波到達距離が長い
  ④ 転送速度が遅い


Bluetooth LE の適用

Bluetooth LE の利用用途の一つに Beacon があります。
Beacon は、次のように位置を測定することができるほか、発信器から情報を受け取ることができます。


基本的には、対象となる発信器からの信号を受信することにより距離や位置を測定する技術であるが、発信器からの識別情報も取得できること、Bluetooth Low Energy (BLE) による省電力化と低コスト化が可能になったことから、近接通知機能としての用途が注目されている。

引用:ビーコン - Wikipedia
 Wikipedia


冒頭で紹介した AppleGoogle による追跡システムは、この Beacon を使っています。
GPS の様に位置情報を取得することはせずに、識別情報をもとにユーザー間の接触情報のみを追跡することで プライバシーの保護を実現しているそうです。
 参考:Contact Tracing - Bluetooth Specification ( Apple | Google )


Beaconはこの他にも、位置情報に基づくLINEの通知機能への応用や、
店舗の入退店時のお得情報提供に利用されています。

また製造業における事例では、作業指示書の位置情報をビーコンで得ることで工場の進捗や工数を正確に管理し、業務改善をする事例がありました。
 参考:地場の金属加工会社がIoTを導入して生まれた効果は「30%以上の利益増」 ( ITmedia )


このように、Beacon は 様々な場所で活用されています。
大量の情報がつながる IoT を実現するうえで、重要な情報収集手段の一つといえます。


最後に

今回は、Bluetooth LE をご紹介しました。
また、位置測位に Bluetooth LE を活用した Beacon についてお話しました 。
GPSと比べて遮蔽物のある環境での測位に強い Beacon 、そして Bluetooth LE
IoT社会の実現のためには欠かせない技術といえるでしょう。




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